親友は異世界人! | ナノ
とうちゃーく



「麗、ちゃんと起きてる?」

『6割は、おきて…る』

「半分寝てるじゃないか。ほら、麗起きて」


それがバスを降りて1番の会話だった。

着いたのは海辺のペンション。
ペンションの裏には山がある。

あぁ、眠い。


「マネージャーは二人ずつ部屋に別れてね。はい、鍵」

『ん』

「集合は30分後だからね」

『りょーかい』


頭を撫でて、精市君は部員に指示を出しに離れていった。

さて、部屋割決めないといけないんだけど……。
メンバーは私と撫子姫歌さんと美波アイルさんと山田早苗さん。

なんとも、濃い…。

正直、氷皇と一緒でも構わなかったけど、精市君の猛反対によって女子で固まることになった。

美波さんは取り巻きが面倒だし、山田さんは電波だし、撫子さんは鈍感だから、ぶっちゃけ皆嫌だ。
だから氷皇が良かったのに……。

はぁ…。


『それじゃあ部屋割なんだけど、誰かと一緒が良いとかある?』

「わ、私は麗ちゃんと一緒が良いな!!」

「別に誰とでも良いよぉ」

「私も誰とでも構わない」

『じゃ、私と撫子さん。美波さんと山田さんね。これが二人の部屋の鍵だよ。集合は30分後だって』


撫子さんが勢いよく言ったおかげで部屋割は簡単に済んだ。よかった。
撫子さんは他の二人よりはマシ…だと思いたい。

美波さんに鍵を一つ渡し、それじゃあ、と別れて階段を上る。
美波さんに渡したのは一階の部屋の鍵。
一階は基本的にレギュラーが使うから、二人には絶好のポジションだと思う。
まぁ、私が平のマネージャーだから私が平の皆と同じ階になるようにしたんだけどね。
それに一階ってゴキb…アレが出るじゃん?
二階の方が出ないだろうから。

私達の部屋は二階の角部屋で、少しだけ他より広い。
窓からは海が見えるらしいけど真っ暗だ。
星はキレイに見えるけど、暗すぎて少し怖い。もっと電灯とか設置しようよ。

部屋を一通り見た感想は、あれだ……ホテルみたい。
合宿でこんなとこ使えるなんて流石私立。
あとテニス部が結果を残してるからなんだろう。

ベッドは私が壁側を使うことになった。


……さて、そろそろ準備しようかな。
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