仲間って、なんだろうね
もぐもぐもぐもぐ
ごっくん
もぐもぐもぐもぐ
ごくん
美味しい
3限目、私達はやっと授業に出れた
1限目は部室で話し合い、2限目は説教
やっと受けれた授業はなんでか楽しかった
そして3限後の休み時間
氷皇がお弁当を持ってきてくれたんだ!!
そしてお弁当を食べる私を、微笑ましい物を見るような目で精市君が見てきて恥ずかしいです
恥ずかしかったから卵焼きを精市君の口に突っ込んでやりました。今日の卵焼きはコンソメ味だよ
「幸村君!」
もしゃもしゃお弁当を食べてるときにやって来たのは丸井……ケッ
「あー?」
精市君は氷皇のお弁当が気に入ったのか、口を開けて あーん ってやってる
次はねー…きんぴらごぼうをあげようかな
「今日何があったんだよ!?」
「んー?(もぐもぐ)」
「精市!」
「んー?(ごっくん)」
「幸村!」
「あー?(あーん)」
「「「幸村!!/幸村君!!/精市!!」」」
「……なに?」
丸井に続き美波アイルに仁王もやってきた
精市君は氷皇のお弁当を食べるのを邪魔されてご機嫌斜めみたい
私はそのままお弁当食べるけど
嫌われ者は静かにしてますよ
お弁当うまー
「だから!今日の朝何があったんだよぃ!!」
「ちょっとね。…あ、麗。次カボチャの煮物が良い」
『はーい』
精市君に あーん をしてるとビシバシと視線を感じた
丸井からはお弁当への羨望と、精市君と仲良いことへの驚き
美波さんからは精市君に あーん してることへの嫉妬
仁王からは精市君と仲良いことへの疑問と驚き
居心地が悪すぎる
「で、でも精市…私たち仲間じゃない!部内のことでしょ?私たちにも関係あるよ!教えて?」
「……(もぐもぐ)」
「ねぇ、精市」
「(ごっくん)……駄目だ、教えるには早過ぎる。はい!この話は終わり!!早く教室に戻りな。次の授業始まるよ」
「幸村君…」
「早く行きなよ。俺達も教室移動しなきゃいけないんだ」
『ごちそうさまでした。せ…幸村君、行こう』
お弁当を片付けて立ち上がる
これは早く行かなきゃ行けないって事実と、精市君を助けるためという二つの理由からの行動
頑張って早くお弁当食べたんだからね!
「うん、そうだね」
それじゃ
精市君はそう言い残して教室を出た
私は慌てて追いかける
チラリと見た3人は、私を訝しそうに見ていた
1人は嫉妬も混じった視線だったけど