親友は異世界人! | ナノ
事件発生



昨日はなんとも充実した午後だった

買い物は個人的なプレゼント以外は跡部君が奢ってくれた
でもさすがに全額は気が引けたからコッソリお金を置いてきたんだけどね。半額くらい

その後は跡部君に招待されてディナー
跡部君の家(通称、アトベッキンガム宮殿。らしい)の大きさには開いた口が塞がらなかった
なんだったんだ、あれは

お金持ちの感覚は分からないとぼやいていたら、宍戸君が同意してくれた
えっと…すごく気が合いました

他は……ま、良いや

とりあえず今から私は精市君に、部費の節約で褒めてもらうのだ
氷帝の情報は伏せとくよ?勿論

ふははは
私はなんて優秀なマネージャーなんだ!!
部員からの理不尽な嫉妬に耐え、部費は極限まで節約
もう良いよ、認めるよ。私はテニスが好きになったみたいでーす
跡部君達のテニスを今度見に行く予定
約束は既に取り付けといたよ


『おはようございます』


部室のドアを開けると精市君は既にいて、優しく「おはよう」と返してくれる

そう思っていたのに


『え…?』


ガチャガチャガチャ…


鍵開いてないし
カッコ良さげにキメてみたのに。ちょっとシリアス入りますよーみたいな感じにやってみたのに
これは恥ずかし過ぎではありませんか!?


仕方なく職員室から鍵を借りて部室に入った
うぅ、恥ずかしい




しかし


―――部室には酷い状態だった


誰かに荒らされたようにグチャグチャだったのだ

まさか本当にシリアスみたいな感じになるなんて…

そんな事を考えながら、私は急いで部室を飛び出した



*** ***



荷物はコートのベンチに放り投げて校門まで走った


『精市君!!』

「あ、おはよう麗。早いね」

『部室が!来て!!』


すると、柳君と真田君と一緒に登校していた精市君を発見した
精市君を見つけた安心感で地面に座り込みそうになったけど、そんなことしてる場合じゃない

精市君の腕を掴んで(勿論利き腕じゃないよ?)引っ張る
話も聞かずに急かす私を三人は不審に思ったのだろう
三人は部室まで駆け出した

私は三人と同じスピードで走れないから、皆の荷物を受けとって早足で追い掛けた
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