日本語訳された史料には間違いもある

2016.07.28.Thursday

世子(セジャ)イ・ジルとイ・イチョムのキャラ設定資料を作っていた時の話です。

前にも仁祖反正の話は書いたので、二人の関係性については知ってました。
もう作中にも出ている通り、ジルの奥さんの祖父ちゃん(外祖父)がイチョムです。

で、ジルの家族のプロフを書きながら、史料Aを確認しました。

「えーと、ジルの奥さんはパク・スンジョンの娘ね。で、パク・スンジョンは1562年生まれっと……」

ここで、ハタと気付きました。

……何かおかしくないかと。

だって、ジルの奥さん……と毎回書くのもアレなので、以下は作中の仮名でソンオクと表記しますね(『ソンオク』は私が勝手に付けた創作です、実名残ってないので)、ソンオクは、イチョムの外孫、という事は、イチョムの娘の子である筈です。
そして、スンジョンの娘という事は、イチョムの娘とスンジョンが結婚してソンオクが生まれたという事になります。
ここだけ聞くと、何も問題ないように聞こえるかも知れませんが、スンジョンと舅であるイチョムは、二つしか違いません。

そして、ジルとソンオクの間に長男(生まれた年内に早世)が生まれるのが1614年……ジルが16歳の時に最初の子が生まれる訳で、という事は当然ソンオクも子を産める年でなくてはなりません。
ジルと上下2歳くらい違うとしたら(例によって、生年不詳なんで)、14歳……だと厳しいですかね。
でも、それくらいだと仮定すると、最低でも14年以上前にイチョムの娘とスンジョンは結婚している必要があります。
しかし、繰り返しますが、スンジョンとイチョムの年齢差は二つです。
いくら何でも、二つしか違わない男に娘を嫁がせるでしょうか。
イチョムの結婚がどんなに早くても、両班ですから(これが王室だとまた話が違って来るんですけど)、15歳くらいと仮定して(←しつこいようですが、史料無しorz)、すぐ生まれたとしても16歳の時の子だとすると、その時14歳だったスンジョンが、生まれたばかりの赤子と婚約する特別な理由があったと考える方が不自然です。

絶対おかしい、この史料A間違ってるだろ、とネットでスンジョンの名前で検索掛けましたら、案の定でした。
と言っても、ハングル版の史料とウィキペディアしか引っ掛からなかったので、翻訳して調べたら、『孫娘が世子嬪になって云々』という文言がしっかりと。
ついでに家族の名前までちゃんと載ってました。

『息子 朴自興(パク・ジャフン)
妻(多分……翻訳機に掛けたら、全然意味の違う言葉になってましたが、多分合ってる)イ・イチョムの娘』

とあったので、間違いありません。

ああ、よかった……危うく意味のない年の差婚になる所でした。

それにしても、38歳くらいで、もう孫が出来るって……(目眩)。


17:14|comment(0)

back

×
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -