文字置場。


風丸と円堂

「まーくん?またおばさんに怒られたのか??」

待ち合わせの公園で何をするでもなく木陰にいた風丸一郎太の前に現れたのは 涙と鼻水でグシャグシャになった顔でサッカーボールをしっかりもった友人 円堂守だった。

「もう知らないもん かーちゃんのわからずや」
そう言い 口をすぼめながらボールを見つめるこの幼なじみの姿を何度見ただろうか 彼の母は息子がサッカーをすることを快く思っていないのだ。
けれど一時間もすれば忘れたかのようにボールを追いかけ夕暮れになれば笑いながら家路につくのは分かっている。
しかしせっかく一緒に遊ぶのだ。早く笑ってほしい 風丸は話を切り上げるように同じ背丈くらいの円堂の頭をなでる
「いっちゃん…」
ボールに向けられていた視線が風丸に移る
「ほら サッカーするんだろ??今日こそおれが勝つんだからはやくやろーぜ!!」
風丸がそう言えば円堂は涙に溶けそうになっていたどんぐり眼が輝きグシャグシャの顔を服の袖で拭いてくしゃりと笑う
「おれだってまけないぜ!!じいちゃんみたいになるんだから」
「おれのかぜまるすぺしゃるをカンタンに止められるとおもうなよ!!」
そう言ってからサッカー場のある河川敷に走り出す風丸に なんだよそれかっこいい!といいながら追いかけてくる円堂

夕方になるのはまだまだ先のことである

「…はしゃぎながらオレについてくるまーくんは可愛かったな」
「まーくんって…いつの話してんだよー」
恥ずかしいぜいっちゃん なんて懐かしい呼び方でよばれた。もう何年ぶりになるだろうか
部活の休憩中 ふと昔のことを思い出して口をついて出てしまった昔の呼び方で円堂は半田や豪炎寺たちと盛り上がり始めた。
あの時は二人だったのに今はたくさんの仲間がいる。良いことなのに少し寂しい気持ちになるのはワガママだろうか?
「よーし 休憩おわりっ 後半始めるぞ!!」
元気のいいキャプテンの声にそれぞれの返事をしながら立ち上がるメンバーにあわせて風丸も腰を上げようとしたとき 目の前に突撃手を差し出された。円堂の手だ。
「行こうぜいっちゃん!」
そう言って笑う円堂が昔の彼と重なる。ああ 彼は変わっていないのだ。
その事に少し安堵しながら 今も昔の円堂も変わらず好きだなと風丸は思った。



昔は愛称で呼びあってたらいいなぁってお話


04/26(09:22)


学パロ 吹円

赤い夕日の色が辺り一面に滲み出す夕方
吹雪も円堂も例に漏れずに夕日の色に染まる帰り道
二人は一緒に帰っているわけではない。歩いていたら偶然吹雪が前にいることに円堂が気がついただけだから吹雪は円堂の存在に気づいてはいないだろう。

そして円堂は吹雪の隣を歩かず3歩後ろをついていく
円堂は吹雪のその後ろ姿が好きだった。
もちろん隣を歩いていろんな話をするのも好きだけど 夕方の背中にはアツヤが宿っている そんな気がするのだ。

少し強引で不器用で ギラギラと光る闘争心の塊のようなアツヤ
物腰がやわらかで人あたりのいい士郎とは顔が似ていても似つかない性格だ
そんなアツヤは吹雪士郎のもう1人の人格である。
一つの体に二つの心 そしてその二人に円堂が愛を告げられたのが三日前だった。
二人を天秤にかけたってどちらかに傾くわけがない 円堂は返事に困っていたのだ

「吹雪」

アツヤの背中に語りかける。

「どうしたの??キャプテン」

円堂がいることに気がついていたのか驚きもせず振り返った吹雪は士郎だった。

「うん」
「…キャプテン?」
「やっぱり俺 [吹雪]が好きだな!!」
そういってにかっと笑う円堂に目を細める吹雪
それは夕日が眩しいだけではないだろう 頬が少し赤らんでいる。
「ありがとう ボクたちを選んでくれて」
そう言って差し出された手を円堂はためらいもなく握り返す。

円堂のその言葉は士郎とアツヤが望んだ言葉のままだった。
それが嬉しくて切なくて 握ってくれた手を離さないように前を向いて歩きだし


少しだけ泣いた。




*意味分からん(←)


04/26(02:37)


鬼→円

雷門という学校に面白いものがみれるといわれるまま練習試合に赴いた
総帥の言っていた面白いものとは去年の決勝から姿を現さない伝説のストライカー豪炎寺修也のことであったがそれ以上の収穫が俺にはあった気がする。

それが円堂守だ

実力は我らのGKには到底及ばないのだが最後まで立ち上がることを恐れない強いなにかが宿った瞳に俺の心は少し震えた。
負けると決まりきった状況にあってもその瞳は爛々と輝き 燻ぶっていたストライカーの炎までも燃え上がらせた。
それは今までどんな強い実力者にであっても感じることのない高揚感だった気がする。あの瞳は俺の中の何かにも火を灯した。
それが何なのか理解する前に任務が終わってしまったのが残念だった

しかしまた逢うことになるだろう あそこには蘇ったストライカーが在籍しているのだ。
帝国は負けない。それが誓いであり成さねばならない自分への責任だ。
それなのに次にあったとき勝てるのか その確信が俺にはなくなっていた


帝国鬼道さんとまだ弱小キャプテンのお話。


04/14(12:16)


風丸と円堂

「強くなりたかった」

「うん」

「お前みたいに 居るだけで安心できるような強さが欲しかった」

「うん」

「お前に頼ってもらえる力が欲しかったんだ」

「うん」

「いつもそう思っていたのにな…」

「なぁ 風丸」

「???」

「その言葉たちまるまる全部」

俺からお前に返してやる!!



風丸さんとキャプテンは同じ事をお互いに想いあってるのに美しいくらい入れ違ってそうで萌えます。



04/10(11:25)


吹紺

宇宙人が倒された。
正確には宇宙人じゃなくて ただの人間だったみたいだけど今はもうそんなのどうだっていいや そう思いながら紺子は白い息をはく

「吹雪くん…まだかなぁ…?」

宇宙人を倒すためにこの北海道から日本中をかけめぐった我らが雪の皇子様が帰ってくる。それが今は楽しみで仕方ない
時々メールやハガキが届いたりしていた(沖縄の写真が付いていたときは本当に驚いた)けどやっぱり顔を見たいし声を聞きたい 思いは募るばかりで大好きな雪も彼を思い出してはため息をつくものでしかなくなってしまった。
しかし [終わったよ] という一言が電子的に届いてから約一週間 いつ帰るかなどの連絡もなくもやもやする日々が続く

「(きっと いろいろ引っ張りだこなんだろうけど…寂しいなぁ)」

なんせ吹雪ふくむイナズマイレブンはいまや日本のヒーローなのだ しかも彼は顔も愛想もいい 全国各地の女の子からキャーキャー言われているに違いない
そんな思考を消し去るためにふるふると首を振ると携帯もそろって振るえだした なんだろう?? そう思ってサブディスプレイを見て名前を確認すると急いでぱかりと二つ折りをのばした。

[今から飛行機にのります。みんなに早く会いたいな]

短いながらも待ちわびた言葉が電子によって届いた。
今から それはいつこちらに着くのだろう? 心を逸らせながら [みんなで待ってるよ] と返事をして学校へ急いだ。
早くみんなにも教えなきゃ そしてみんなでこつこつ計画したお帰りなさいパーティーの準備をして彼を驚かすのだ

先ほどのため息はどこへやら 弾む息に笑顔を添えて
驚かせるのなら飛行場までむかえにいってあげてもいいかな そんな気になるのだった



吹紺 が すき です…!!


04/05(08:34)


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