「妖ちゃんはさ、暇?」


「は?」


キーボードを打つ音が止む。



「それとも迷惑すぎて、大変か?」


はは、と小さめに笑う。


「んなこと考えてんのか?」


「いやぁ、どうだろうって」


後ろの彼の顔はまだ見ずに自然と口が緩む



「迷惑だな。時間は守らねぇ、急に出て行くわ、一つ一つの言動がわかったこっちゃねぇ」


「うわぁ…俺ってそういう人間だったの」


「無自覚か。なおさら質悪ぃな」


ははっ、酷いな

本当のことだろ


短い会話が途切れ途切れながらも続く


「っつーか、どうでもいいだろ」


「まぁそう思わなくもないけどさ。一応聞いてた方がいいのかなって」


「結論、お前は迷惑だ。話は終わりだ」


「かなり丸く収まったね。なんか酷いけど」


「事実だろ?」


自慢(?)の鋭い歯を見せるような笑顔。

まぁ違わないけど


「迷惑なら追い出せばいいのに。」


「それは俺次第だ」


「俺が追い出してくれなきゃ殺すーとか言ったら」


「お前が?俺を?」


「ないか」


ははは


栗田とまもりちゃんが小さく笑いながら俺達を見てることは知らない



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