「い、いっぱい来るといいね!」


「おう!」


隣でカチカチと部屋の緊張感を必要以上に高めてる1年二人

よしよしと背中を撫でると瀬那君は少し落ち着いたものの、モン太が余計に緊張したみたいだ



少し時間が経ち、15分は遅いが30分頃になると外がざわつき始める



「よし…糞マネに糞秘書、番号札用意しろ。」


『あいあいさー』


俺とまもりちゃんが外に出ると、少なくとも10人はいた。

それぞれに番号札を渡し終えても、少しずつ人が増えていくからキリがない


人数多すぎるから外で待ってもらうことにした。



***


とうとう4時頃になり、部室の前は人だかり

正直気分悪くしそうだ


俺、まもりちゃん、瀬那君にモン太がシュークリームと飲料を配ってる間、時期に男性はまもりちゃんの方へ集まってることに気づく


微笑ましい景色に頬を緩ませると、マネージャー志望の仔もいるようで可愛らしい女子が黄色い声で俺のトレーからシュークリームを取る


…俺だって一つくらい食べていいだろう


周りを気にせず、俺も遠慮なく自分のトレーからシュークリームを取って食べる

あっちでまもりちゃんもつまみ食いをしたらしく、からかわれてるみたい


大体全員に渡したと思った頃、部室の中に戻る


「風紀委員がつーまみ食い」


妖一がパソコンで何かを調べながらケタケタ笑う


「しつこいなぁもう!一番の人呼ぶよ!」


まもりちゃんは赤面したまま部室を出て、妖一が俺らにポジション分けができるよう相手の特徴をつかむヒントを教え、面接官の俺らはそれを頭の隅に置く


皆が緊張してドアに集中してる最中妖一が突然「こっち向け」と顎を引っ張る

すると彼の細長い指が頬を掠り、彼は口の端を吊り上げた




「顔にクリームつけたまま接客する気か?」


『あちゃー。綺麗に拭いたと思ったのに』



部室にクリーム擦り付けるのも自分の服で拭くのが嫌らしく、仕方なくそれを自分の指から舐めとるが、その後に苦そうな顔をする



「んな糞甘ぇもんどうやって食えんだ…」


『じゃあ食べなきゃいいのに』



いつものように喉を鳴らして笑うと彼が何か言い始めたがその前に誰かが部室に入ってきた




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