『やだって言ったら』



「探す。っていうかどーせもう裏門にいんだろ、どうでもいーじゃねぇか」



『わぁお、テレパシー。 で、何がしたいワケ』



「この前カス二人に邪魔されたから今からその続きやんだよ」



迷いもない。絶対するというような

この仔絶対自分の予定に人が合わせるようにしてるな



『詳しく』



「あ?俺んとこ来るんだろーが」



『そう、じゃあ警察呼ぶか』



「ざけんなカス」



『強姦は立派な犯罪ですぅ』



「お前が嫌がらなけりゃいいんだろ」



なんだそれ



『俺は大抵のコトは気にしない人だけど、そう簡単に体は預けられないなぁ…それに犯罪だとくればねぇ?』



返事がない…

数回もしもしと呼んでみるが、返事がなく、携帯の画面を見ると会話の時間が表示されていた。きっちり5分…電話切られたんだ



そんな画面をボーっと見てたらバイクの音らしい騒音が近づいてくるのに気づく



ガタガタと止まった音とかバイクから降りる音がした

俺の前まで足音立て来るのは阿含。

血管切れてそうな顔、なんて可愛げのない

俺の眼の前までくると胸倉を掴まれた



「んなに文句あんなら一体何がしてーんだこのカス!」



『俺が行きたいとこでいいの?わぁ意外。』



「5秒以内に答えねーとサツと絡んででも犯すぞ」


エー、と唸りながら考える

警察と立ち向かうほど俺のこと好きなのかな

うーん、嬉しいような嬉しくないような



『遊園地行きたい』



「は?馬鹿じゃねーの」



『定番のデートスポットだと思ったんだけどね』



「………」


デートスポットって言葉に反応したよこの仔…

もしかして意外と単純なんじゃ


彼はイラついた顔で俺を数秒間みつめ、胸倉を離してくれたかと思うと次は耳を引っ張ってきた




『痛い痛い!人使い荒いよアンタ』



耳がちぎれないように仕方なく彼のペースでついていくしかない



「甘えんなよカス」



『甘えるつもりないよ』



気難しそうな顔をしながらバイクに放り投げ、雑な手付きで俺にヘルメットを被せる

自分の思い通りに事を進めるのに慣れてるんだろうなぁ、ヤな仔




「………落ちたら置いてく」



『落ちるつもりもない』




2ケツなのはもうどうでもいいと思い、落ちないよう阿含をわざと後ろからキツく抱き閉める

正直、俺のことだと落ちるのもありがちだから怖いという一面もあるのはある







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