『あーっ!ほんといつ以来だろ、人の家なんて』





「テメーがホームレスだってのは知らなかったがな」





『ホームレスじゃないよー…テントが家なの』





「ダンボールじゃなけりゃいいのか」




ゴロゴロと床を転がりながらわいわい地味にはしゃぐ

もちろんホテルなんて泊まるのは金かかるから嫌だったから、改めて考えてみると孤児院を飛び出して以来まともな宿場がなかったことに気づく

別に気にしないからいいけど





『眠いから寝るわ』


床に大の字を描いたまま目をつぶる

すると腹筋を踏みつけられる感覚がした




「誰が寝ていいっつった…タダで住まわせると思うなよ」



『俺ここに住むの?』



「誰が"泊まらせる"って言ったんだ?」




いつもの裂けたような笑みが頭上に




『あんたはホントーに重要なことを後々になって言うのね』




「聞かねぇ奴が悪ぃんだ」




『まさかカッコつけて言いたかったことってコレ?』




「何がカッコつけだ」




起きないと窓から放り投げるとの脅しを受けながらも渋々起き上る





「住むならちゃんと秘書の仕事しねーと借金になるもんなぁ?」




『あーあ。妖ちゃんに聞くのは間違いだったかなぁ〜』




冗談で言うとソファに座る


妖一にノートと筆記用具を渡され、テレビにDVDを差し込む






「よく見てよくメモれ糞ノロマ秘書」




『ルールわかーんなーい』




初めにノートに描いたのはマシンガンを持った小さな棒人間









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