「あ!大会で思い出した。」


部室でやっとこさ朝練が終わったら栗田が口を開いた。

俺はというと妖一にあの寝そべったまま錘上げる奴やらされた。

予想外の80キロ。

伊達に日本中駆け回ってないね!(自転車だけど!!)

おかげで不良三兄弟にガン飛ばされましたはい。これじゃあ弁当食ってくれないなー。


「春の地区大会ってひょっとして、今日が決勝?」


「神奈川大会がついさっき終わった。優勝は……言わなくてもわかるよな」


妖一が細長い指でキーボードを打ちながら栗田の質問に答える。


「……神龍寺ナーガだね…」


「えー…じゃあそのまま負けてくれなかったらまた鉢合わせになるってこと?」


まじかよー、あの変態がいるじゃんかよー、いやだよーやめようよー


「…そうだな。今それはどうでもいい。で、東京大会は…と……


 お!調度今決勝戦やってんな!」



「あー…また俺ノート書かないといけないのかー…」


「秘書だろ。しっかりしろ糞ノロマ」


はいはい、と適当に流すとセナ君が妖一のパソコンの画面を見て声を出す。



「あ!王城だ!」


「あ、じゃあ見に行かないと…」


約束したしね。

視線を妖一に向けるとなんか睨まれた。どうしたの嫉妬なの、お餅期待していいんだろうか。


「相手は…西部??今年伸びてきたチームかな?」


「決勝か…ちょっと見てみてぇな…テレビでやってないかな」


栗田に続いてモン太がつぶやく。

そういやセナ君とモン太君は入部してきたばっかりだったらしいしね。

まぁそういう俺も決勝なんてみたこともないんだけど。


モン太の言葉に反応したか、妖一がパソコンを閉じてカウンターから降りる。


「新入り共に試合見学させに行くか!」


少しばかりテンションが上がる一年組。不良三兄弟は若干めんどくさそうに溜息をついた。











「こいつも愛しの進様と御会いになられてぇようだしなぁ?」



実行の早さもすごいけど、やきもち妬く速さも人一倍のようです。




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