アリス三銃士を連れてきたよ!

「アリス三銃士を連れてきたよ。」
「アリス三銃士?」
――圧倒的知名度を誇る、ででにーの少女。
「Alice is the girl who wears a blue dress and has blond hair like me! In a world of my own, everything is nonsense.」
――すべての源、原作の少女。
「I am Alice. This is Alice that is based on me. This is Alice that is based on Alice that is based on me. Oh dear, I are Alices? (she was so much confused ,that for the moment she quite forgot how to speak good English)」
――そしてわれらが永遠の少女、アリス=リデル。
きゃーーーアイドルーーー天使―――キューティプリティーな余所者―――!!! 宇宙で一番かわいいよ!!!!!!

「えへへ……かわいーです(上機嫌)」
以上、私の落書きでございました。
では本編をどうぞ。

「あ、ふふ、ゆりさま〜」
なんだか最近、帽子屋屋敷の構成員さんがあたたかな目で私を見てきます。
アリス様子チェックのため帽子屋屋敷の巡回を増やしていて、謎のにんじんぱわーにより肌が黄色くなってきた気がするのでそれを笑われているのかもしれません。
「ゆりさま〜いらっしゃいませ〜。アリス様でしたら、ボスのお部屋ですよ〜」
「ありがとうございまーす。お邪魔するの悪いので今回は出直しまーす」
毎回思うんですけど、抗争中ではないとはいえマフィアの本拠地にずけずけ入っていける余所者強すぎやしませんかね。余所者カード、ほぼジョーカー(プレイカードの)みたいなもんじゃねーですか?
そんなことを考えながら、遊園地でも行こうかなとてくてく歩いておりますと森の道の横に死体が落ちていました。
「おお」
――双子の罠にはまったお方でしょうか。
あまり近づかないようにしながらも、その生々しい惨劇から目が離せない。
この死体でミイラってできるんですかね? ミイラづくり結構時間かかるから熟成する前に消えちゃいそう。ミイラにできれば『再生する』という概念で肉体にその人が持ってた時計戻せそうじゃないですか? ワンダーワールドゾンビver.も楽しそうですね。ミイラはゾンビじゃないですね。……。……手を合わせておきます。
しげしげと見つめていると、その奥にも倒れている人と赤い地面を発見した。ゆっくりと近づくと、その奥にも……。その奥にも……。その奥……。その……。そ……。
――血だまりを抜けると、そこにはテントがありました。
なんと犯人のわかりやすい殺人事件ですこと! あまり気が進まないのですが、これは行くっきゃないです。せっかくここまで来ましたし。
足音とかで気づいているでしょうけどマナーとしてノックをしないとですね。こんこん……できなかった……。もふもふっ、ゆりでーす。エースさんいらっしゃいますかー?
「どうぞー」
テントの中はテントー! って感じでした。アウトドアに対する知識があんまりないのですよね。ガールスカウトを経験しておくべきでした。有識者の方々、テントへのノックの仕方教えて下さいませ。
「君の方から訪ねてきてくれるなんて珍しいね。もしかして俺と旅がしたくなった?」
こいつすぐ旅に誘ってくるんですが、絶対一人で旅していた方が双方の精神衛生上よいと思うんですよね。ハリネズミ。人の心って難しい。
「エースさんはキャンプ中ですか? 今はどこに向かおうと?」
「城に行きたいんだけど一向に近づかないんだよな。ここらへんって帽子屋さんの領土だろ?」
「っすね、あと100時間帯くらいかかりそうですねー」
「気長にいくぜ!」
忍耐強いのは良いことです。
「ゆりは何してたの?」
「偶然血塗られたデスロードを見つけてしまい、好奇心に負けてここにたどり着きましたね。めちゃくちゃ死んでましたが犯人はあなたさまでお間違いないでしょうか」
――警察を呼ばなくては! こいつが警察ですね!
「今回は多かったよ。ペーターさんが、約束に間に合わなかったことを大分怒っているみたいだ。困っちゃうよな」
困ってるのはペーターさんでは。いや一番困っているのはそこらへんで殺されている人ですよね、明らかに勝てない役持ち相手に派遣される刺客さんたちかわいそす……。
そうこうしているとふっとテント内が暗くなる。夜が訪れた。
「結構暗いですね……」
「外だから冷えるね。焚き火でもしようか」
「ファイヤー!!! わーい!!!」
素敵な提案! 私はファイヤーが好きです!
エースは外に出て焚火の準備をしている。すごーい、手際がよーい。百戦錬磨のキャンパーですね。うわ薪ですよ、現代都会っ子にはついぞ縁がないロマンの塊。
――お、なんか薪が分けて置かれてますね。
「ああそれは広葉樹で、こっちが針葉樹。火の付き方が違うんだ」
へぇ〜〜〜〜!!! えっ何ですかその火をつけるやつ!?!?!? 火打石みたいなものですか!?!?!? えっかっこよ、やりたいやりたいやりたいですやりたいです!
――たのしい……たのしい……やばいです、まって、これはハマってしまうかもしれないです……
クインロゼあるある「謎の知識がつく」をリアル経験しています。謎の知識だけで生きてるようなものなので、本当にロゼにはお世話になりました。
楽しすぎます。わくわく。はやく火が大きくならないかな。

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