ありすと!

しっかりとした作りの門が見えて来た。
――あれは……ツインズですね!
赤と青の人影がいる。
「お姉さん!!」
双子はこちらに走ってきた。
そしてアリスにまとわりつ……ってあぶないです!!! めちゃくちゃ危ないです斧!
スチルで見たけど実際見るとめちゃくちゃにこわいです生命の危険を感じます!!!
アリスもすこし顔が引きつっている。あぁぁ見ていて気が気じゃない……そわそわ。
「あれ、この人は?」
「お客さんかな、兄弟」
「お客さんなら切っちゃっていいんじゃないかな」
さすがの思考回路である。
お客さん(爆弾付き)だと思われないようにとりあえず上着のファスナーを開けてみる。
――……マフィアへの私無害ですよアピールってどうすればいいんでしょうか。
仰向けですり寄るわけにもいかないし、下手なことをしたらそれこそやられそうだ。
とりあえず何もしないことをしめすために手を上に挙げておく。
これを、手を上に挙げろ!のポーズ、お手上げのポーズ、もしくは冤罪防止のポーズと言います。テストには出ません。
「この人は私の友達なの。私と一緒の余所者で……」
「ええ!? 余所者!?」
「余所者なの?」
興味津々の目を私に向けてくる。
「はい、ゆりと申します」
「それなら、ボスに報告しなくっちゃ」
「そうそう、ボスは珍しいものが好きだからね」
「お姉さんとおんなじなんて、珍しいよ、兄弟」
「そうだね兄弟。報告してボーナスもらわないと」
そういうと双子は、私の腕を片方ずつ持ってずんずんと歩き出した。
「わっ、引っ張らなくても行きますって……!」
「お姉さんも一緒にボスの所に行く?」
「ええ、そうするわ」
わーーーこけそうなんでもう少しゆっくり歩いていただきたくーーー!!!


[ 22/39 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -