おはなし(うら) | ナノ







生涯で忘れられない女性が二人いる。
一人はリリー、もちろん良い思い出で忘れられない女性だ。

そしてもう一人は・・・




「やめろ!」

何時になく大きな声でセブルスが叫んだ。
そんな様子を気にするでもなくソシエはニヤリと笑った。

「五月蝿い!黙りなさい!!」

笑いを含みながらソシエがセブルスに言った。

セブルスは今、丁度ソシエに捕まった。
入学以来ソシエは事あるごとにセブルスに悪戯を仕掛けてくる。
しかし最近ではそれがエスカレートしてきていて性的な悪戯まで仕掛けられるようになった。


今日も、ソシエに捕まったセブルスがベッドに拘束されて下半身を剥き出しにされている。

「あら、随分と可愛いわね」

露出されたペニスは委縮し縮こまってしまっている。
そんな様子を見ながらソシエが皮肉を言った。

「今日は面白いこと考えたの!」

そう言ってソシエはどこからか剃刀を取り出した。
途端にセブルスは拘束された体を揺さぶり抵抗する。
頭の中には最悪のシナリオしかない。

「何をする気だ!」
「大丈夫、貴方の可愛いらしいおちんぽを傷つけるつもりはないわ」

でもね・・・とソシエは言いながら剃刀を持っていない方の手で生えそろった陰毛を撫で上げた。

「あなたのここにこんな不潔な毛はいらないわよね?」

ニヤリとソシエの顔が歪んだ。目は笑っていなかった。


「おい、冗談はよせ!」

どこに用意していたのかソシエはシェービングクリームを取り出し、セブルスの股間部分に撫でつけた。
泡の柔らかい感触がペニスを包み込んだ。

「こんなにも可愛いセブにここの毛はいらないの。
生まれたままの姿が一番美しいわ・・」

ソシエはまるで譫言のように言いながら、セブルスの陰部に剃刀を当てた。
金属の冷たい感覚を覚えたかと思うと、すぐさま小刻みに剃刀を動かす感覚がした。

「・・あッ・・・やめ、ろ」

ジョリジョリと音でも聞こえてきそうなくらい順調にセブルスの陰毛は刈り取られていく。
剃刀が当たる度に、緊張と恐怖で震える声が出る。
しかし思考とは反対に、僅かに触れるソシエの手にセブルスのペニスは反応し始めていた。

「感じてるの・・?」

剃刀の手を止めてソシエが聞いた。

「ち、がっ・・ん・・・」

違う、と言いたかった。
しかし、言葉とは裏腹に確実にペニスは血液を海綿体に集め、勃起への準備を始めている。

「やっぱり・・セブは可愛い・・・」

うっとりしながらソシエは再び作業に戻った。



数十分もしないうちにセブルスの股間は生まれてきたままの状態になった。
生えていた陰毛は見る影もなく剃られてしまっており、今はゆるゆると半立ち状態のペニスがそこにいるだけだった。

「剃毛で感じちゃうなんて・・セブは変態さんだね・・」

後片付けを終えたソシエがセブルスを見てクスクスと笑いながら言った。

「おい、そろそろ解け」

もう何でもいいから早くここから逃げたいセブルスがぶっきら棒にソシエに言うと拘束されているベッドが音を立てた。
するとソシエが傍までやってきて、ニヤリとまた笑った。

「見られてると感じるの?」

セブルスに馬乗りになるような体勢でソシエが跨ってきた。
顔はセブルスを見ているが、体に隠れて見えない手でセブルスのペニスを触っている。

「感じてな・・いぃッ!!」

ぎゅっとソシエがペニスを手で握ると痛みにセブルスは声を上げた。
しかしペニスからはぬるぬるとした先走り汁が染み出してきている。

「痛いのに感じてる。セブは本当に変態さんだね」

なおも執拗に手淫による刺激を与えられ、セブルスのペニスは完全に勃起していた。
そして当初感じていた痛みも徐々に変化し、快感の方が勝るようにもなってきた。

「あぁ・・んっ・・・!!」
「気持ちいならイっていいのよ?」

ソシエは言いながら強弱をつけセブルスのペニスを扱く。
段々とセブルスの声に吐息が混じり、甘い声を出すようになってくる。

「うぅ・・・も、ぅ・・・・・・」

出る、と言い終わるより先にセブルスは射精した。
白濁とした精液がソシエの手を汚した。

「やっぱりセブは可愛い・・私の玩具ね・・・・・」


薄れゆく意識の中で最後に見たのセブルスの精液を愛おしそうに舐め、酷く嬉しそうに笑う顔をしたソシエだった。




この日以来、ソシエの性的悪戯は悪化の一歩を辿る。
セブルスの筆おろしも無理矢理ソシエにやられた。



「忌々しい・・・」

スネイプは手元の手紙を見て呟いた


あの所為で・・

あの所為で、並の快感では満足できない体になった。
今では自ら欲して求めてしまう時もある。


『セブ、元気?
久しぶりに私の可愛い玩具に会いたいわ』


手紙に書かれた文字を見つめ、スネイプは体が熱くなるのを感じた。





(忘れられないのは体の方か・・・)








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