おはなしのはこ | ナノ







【どっち派?】


「ねぇ先生は縞派?レース派?無地派?」
またもや例によって我輩の恋人は可笑しな質問をしてくる。
毎度毎度の奇行には慣れっこだが、今回は質問だった。

「なにがだ?」

至極当然の返しだがアイナはむくれた表情をした。

「違う〜違うの〜!早く答えてください!」

何が違うというのかやはりアイナはたまによくわからない。
でもそんなところも含めて好きなんだから恋は盲目とはよく言ったものだ。

「縞派?レース派?無地派・・・もしかして穿いてない派ですか?!」

そこまで聞いてようやく理解ができた。
おそらくアイナは女性の下着のことを聞いているのだと。

「くだらん質問だな・・」

質問を理解し、納得したら無性に馬鹿馬鹿しさが増してきた。

「くだらないって・・だって8月2日は『ぱんつの日』なんですよ?!
先生の好みの下着で私をプレゼント!っとか考えていたのに!!」

よほど必死だったのか少し涙目になっている。
その涙目すらかわいいと、スネイプは思った。

「くだらないというのは、質問そのものに対してだ!
我輩がお前の行動に対してくだらないと思ったことは一度もない!」

「え?」

「第一、我輩は下着よりもそれを着ている人物が好きだからな」

ニヤリと笑えば、彼女は耳まで真っ赤になった。
さっき言っていた私をプレゼントの方が数倍恥ずかしい事だとは思うが、赤くなった彼女もかわいいので何も言わなかった。


(では、先ほど言っていたプレゼントとやらは今もらってもいいのか?)

(あ、え、えぇ?!)

(好みの下着も何も、お前自身が好きだからな)


20120819加筆修正






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