リディナの様子がおかしい。 朝から我輩を見てはこそこそと隠れたりしている。 我輩はリディナに嫌われる様なことをした覚えがない。 顔には出さないが愛娘にそんな態度をされると、地味に傷つくな。 「リディナ、我輩がなにかしたか?」 思い切って本人に聞くことにした。 何か駄目なとこがあったら直せばいいんだ。 落ち込むな、我輩! 「・・・・・・なにもしてない、です」 少し考えてからリディナが言った。 なんだ、良かった。 少し安心したがやはりリディナの態度は気になる。 「今日はどうしたのだ?」 しゃがんでリディナの目線になって聞いてやればリディナ俯いた。 そしてまた少し考えてから今度はカレンダーを指差した。 「今日・・何日ですか?」 おかしな質問だ。 決まっている 「8月8日だな・・・」 日刊予言者新聞の日付も確認したのでまず間違いはない。 「8月8日は・・パパの日なので・・・・パパって読んでもいいですか?」 なんとリディナはそれでずっと今日我輩に話かけてこなかったのか! 普段「父さま」と呼ぶから今日いきなり「パパ」と呼ぶのに抵抗があって悩んでたのか!! 我が愛娘が可愛いすぎて辛いッ・・・! 心中デレデレの親バカ全開だが、そんなだらしない顔をリディナに見せるわけには行かないので、表示を引き締めてからリディナに言った 「リディナの好きな様に呼びなさい」 「・・!!」 嬉しくて言葉にでないのかリディナの感情は表情が物語っている。 「ありがとうございます、パパさま!」 「・・・!!!!!!!」 今度は声が出ないのは我輩の方だった。 我が愛娘が可愛いすぎて辛いッ・・・ 大事なので二回言う。 我が愛娘が可愛いすぎて辛いッ・・・!!!! 今ので三回目だが気にしないでおこう。 来年の8月8日が楽しみだ! (来年) (リディナ今日は何の日か知っているか?) (え?父さまどうしたんですか?) |