06 いつも
「ちゃんと休んでてくれないと、これあげないよっ」
「む、何だそれは?」
ミナキくんが渋々布団に戻りながら首を傾げた。
あげるなら今がチャンスだ。
「……ミナキくん、この前誕生日だったでしょ」
「これ、プレゼントか? も、もらっていいのか?」
「どうぞ」
ミナキくんは嬉しそうにプレゼントを受け取った。
「ありがとうマツバ!」
「ふふ」
僕が思わず笑いをこぼすと、ミナキくんが「ん?」と不思議そうな顔をする。
「いや、いつものミナキくんに戻ったなぁって」
「どういう意味だ?」
「気にしないでいいよっ」
いつも
(好きな人には笑っていてほしいから)