08いつも | ナノ

06 いつも

「ちゃんと休んでてくれないと、これあげないよっ」

「む、何だそれは?」

 ミナキくんが渋々布団に戻りながら首を傾げた。
 あげるなら今がチャンスだ。

「……ミナキくん、この前誕生日だったでしょ」

「これ、プレゼントか? も、もらっていいのか?」

「どうぞ」

 ミナキくんは嬉しそうにプレゼントを受け取った。


「ありがとうマツバ!」

「ふふ」

 僕が思わず笑いをこぼすと、ミナキくんが「ん?」と不思議そうな顔をする。

「いや、いつものミナキくんに戻ったなぁって」

「どういう意味だ?」

「気にしないでいいよっ」





いつも
(好きな人には笑っていてほしいから)

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