06 やっぱり
ある日、スイクントークの途中でミナキくんがぶっ倒れたときは、さすがに驚いた。
問い詰めると、タンバでスイクンを追いかけて海に入ってびしょ濡れになっていたらしい。さすがに呆れた。
「うーん……すまない」
「看病するのは構わないけどさ、体調が悪いなら早く言ってよね。そもそもミナキくんはスイクンのことになると周りが見えなくなるんだから、無茶しないでよ」
「す、すまん、マツバ……」
「もう。しばらくスイクン追いかけ禁止」
「うっ」
「当然だよ」
やっぱりミナキくんはお馬鹿だ。
いつも心配して待ってる僕の気持ちなんか、ひとつも知らないで。
やっぱり
(そばに居れるのは嬉しいけど)