04 たしかに
「え? このポケギアですか? 博士に改造してもらったヤツだから多分非売品だと思いますよ」
数日後、再戦をしに来たヒビキくんに訊ねてみたところ、返ってきたのは予想通りの答えだった。
「やっぱりそうだよね……」
「ミナキさんならどんなプレゼントでも喜んでくれると思いますけど?」
「まぁ確かに――って、な、何で!?」
ミナキくんミの字も出してないのに。
「そんな質問されたら嫌でも分かりますよ。誕生日かなんかですか?」
ヒビキくん……恐ろしい子。
とりあえず肯定の意味を込めて首を縦に振った。
「マツバさんがあげたものをあの人が嫌がるわけないじゃないですか」
ヒビキくんはそう断言した。
「うーん、でもやっぱり一番に喜んでほしいし……」
「リア充爆発……」
「え?」
「いえ、何でもないです」
たしかに
(ヒビキくんの目が冷たかったような……)