時をかけるN
□ 接触 7/10
「もしもし……シ、シルバー?」
自分の声が妙に大きく響くのを感じながら、Nはおずおずと聞いた。
『――ああ、お前か』
対してシルバーはごく普通の返事。とりあえずNのことは覚えていてくれていたようだ。
「あのね、落ち着いて聞いてほしいんだ――」
ロケット団がいつこの部屋に来てもおかしくない。
敏速にこれまでの経緯を説明すると、ロケット団という名を口にかけた頃からシルバーの語調が険しくなった。
『それで、今どこに居るんだ?』
現状までを噛み砕いて説明したNに、シルバーは冷静な様子で問いかけた。
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