時をかけるN
□ 別れ際の微笑 7/7
「情報――って言っても、どうするのよ」
アテナが異端者を見るような目でセレビィを見る。
「決まってるでしょう」
アポロは、部屋にいる全員に聞こえるように言い放った。
そうしなくとも、アポロの声は十分に響き渡っていたが。
「セレビィを完全に所有するにはボールが必要。しかし既に他人のボールに入っているものであるなら所有は不可」
最高幹部は、さらに声を張り上げた。
「次の計画は決まりました。セレビィの所有者――緑髪の青年――を捕らえて、そのボールを破壊するのです!」
そして、運命を狂わす命令が下されたのだった。
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