時をかけるN | ナノ

時をかけるN


□ 彼女の面影 5/7

「ボクと一緒に来たセレビィは今から五年後の世界に居たセレビィだ。この世界に居るセレビィは無関係なはず……いや、時空が変化したことで過去にも何らかの影響が現れたということなのか。時空については平面空間の積み重なりという説もあるけど……」

「普通に考えたら、五年後のセレビィと現在のセレビィが両方居るんじゃないのかな?」

 ヒビキが首を傾げる。

「でも、現在のセレビィは居ない……。ということは、五年後のセレビィは現在のセレビィに意識だけ乗り移った状態であるとか? というか、現在の自身の肉体を操ってる感じなのかな?」

 マツバが興味深そうに推論を述べる。

「だったらこの僕も、この時代のボクの体を借りてることになるね。ともすればこの時代のボクの意識はどうなっているのだろう。そもそもボクの肉体がイッシュからジョウトまで大移動したことになるよ」

「そっか……ちょっと短絡的すぎたかな」



「ちょっとぉ……何だか話が難しすぎるよー。要はセレビィをロケット団から取り戻せばいいんでしょっ?」

 自分が口を出せないような議論の展開に眉をひそめたコトネが、要約するように言った。

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