時をかけるN
□ エンジュシティ 5/10
――“時間を越えてあちこち彷徨う。セレビィが姿を現した森は、草木が生い茂るという。
また、セレビィが姿を消した森の奥に残されたタマゴは、未来から持ってきたものらしい。”
――“森の神様として祭られる。綺麗なな森があるところ、そこにセレビィは現れる。”
――“時を越え、未来からやってきたポケモン。セレビィが姿を現す限り、明るい未来が待っていると考えられている。”
――“時間を越える力を使う。平和な時代にだけ姿を見せると言われている。”
ほとんどの文章に共通して書かれていた言葉が、Nの心を引っ掻いた。
「“森”……“時”……“未来”」
Nがセレビィに出会ったのは森のような場所。
ここは、Nが森に着いた時より五年も前の世界。
論理的にはあり得なくとも、こうして考えると辻褄は合う。
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