時をかけるN | ナノ

時をかけるN


□ 変わらないもの 2/10

「ハヤトさん!?」

「よっ、久しぶりだな。今アカネに事情を聞いてオレの鳥ポケモンで飛んできたんだ!」

「うち空飛べるポケモンおらんからなー」

「だからこういうときのためにお前も鳥ポケモンを――って言ってる場合じゃねーよ! ロケット団はどこ行ったんだよ!」

 話しながら自分の目的を思い出し、ハヤトはマツバに向かって訊ねた。


「えっとね……逃げられちゃったかな?」

「はぁ?」

「でもロケット団は解散したよ」

「解散……? あっ、ゆっくり喋ってる場合じゃない! 早くミンナに報告しないと!」

「せやせや!」

 ハヤトとアカネが焦ったようにまくし立てる。

「皆?」

「ロケット団のことで会議するって連絡があって――ほらもう行くぞ!」

「え? ちょっと待ってよもう…仕方ないなぁ」

 マツバが嫌々そう言うと、ハヤトは残るヒビキたちに「じゃあな!」とだけ挨拶をして、アカネとマツバを引っ張って出て行った。

「なんなんだ? まぁいい、ことが終わったなら私もこうしちゃいられない! マツバの家に戻ってスイクンの資料探索に戻るぜ」

 続いてマイペースなミナキも風のように去っていってしまった。


- 124 -
[prev|next]

>>しおりをはさむ

[ Back ]







人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -