時をかけるN
□ 変わらないもの 1/10
この一時、誰も声を発することはなかった。
衝撃の展開に遭遇し、思考回路がぐるぐると空回る。
その沈黙を破ったのは、けたたましい音を立てて開けられた部屋のドアだった。
「マツバ! こっちの作戦は成功――って、あれ?」
部屋に入るなり勢い良く喋り出したアカネが、途中で辺りの異様な雰囲気に気付き首を傾げた。
「お、おい! ロケット団の幹部はどこだよ!」
アカネの後ろから顔を覗かせたのは、キキョウジムリーダーのハヤトだ。
その姿を見て、ヒビキたちが驚きを隠せない。
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