時をかけるN
□ タイムスリップ 8/11
「いけ! コラッタ!」
男が繰り出したのは、見たことのない鼠のポケモン。
やはりここはイッシュではないと改めて確認できたが、そんなことより、不必要なバトルをするのは気が進まなかった。
「さっさとポケモン出せよ。それとも足下の小さな子犬ちゃんで戦うのか?」
男の挑発を流し、Nはその足元で威嚇するポケモンに目を向けた。
「!」
「コラッ……!」
男のポケモンの叫ぶ想い。
Nには、確かに聞こえた。
「……ダメだよ」
「あ? 何か言ったか?」
「キミのポケモン、とても疲れているよ」
「はぁ?」
「あと、キミに怯えてる」
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