ぐれーぷ
生活必需品(オ←デン)
「おーいデンジ、お前またジムリーダーの会議サボったろ! ナタネたちが愚痴ってたぜ」
ドアの開く音がしたと思ったら、幼なじみであるオーバの声がした。
「あっそ」
俺は適当に返事をする。
「あっそじゃねーよ!」
オーバはいつの間にかソファーに寝転がっている俺のところまで来て、俺の頭を軽く叩いた。
「お前のサボり癖は俺にも影響を及ぼすんだっつーの! つーか玄関開けっ放しにすんなって前も言っただろ!」
「知らね」
「あっ、またカップラーメンの残骸だらけになってるし! それ以上ガリガリになったら風に飛ばされるぞお前!」
「ふーん」
「返事を全部三文字でするな!!」
「腹減った」
俺がそう言って目を瞑れば、オーバの呆れたようなため息が聞こえる。そしてガサゴソと音がする。
「ちょっと待ってろよ!」
卵を割る音、水を流す音、火を着ける音、包丁の音。そしていつもの匂い。
「ほら起きろ! 食え! んでジム戻れ!」
心地いい。
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後書き
フレンドリーなオーバと人見知りデンジ…
世話焼きオーバと我が儘デンジ…
お母さんオーバと反抗期息子デンジ…
どれも素晴らしい(^p^)
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