ぐれーぷ
箱の中のおままごと(マツミナ+ヒビキ)
「羨ましいなぁ」
「えっ、何が?」
「最近マツバさんって、ミナキさんとずっと一緒に居るじゃないですか。僕とコトネも旅に出る前は毎日一緒に遊んでたのに、今はたまにしか会えなくて……」
「それは仕方ないよ、ヒビキくん。――それにミナキくんはもうどこへも行けないだけだから」
「え?」
「何でもないよ、じゃあ僕はそろそろ戻らせてもらうね」
「あっ、さようなら」
この子は、普通の男の子だ。
だから平然とそういうことが言えるんだ。
ミナキくんの翼を折ったくせに。
「ただいま」
「マツバ! おかえり、遅かったから心配したぞ」
「ごめんね。明日は休みだからずっとミナキくんの傍にいるよ」
「それは楽しみだ! マツバ、ご飯はもうできてるからな。お風呂も沸いてるから、いつでも入っていいぞ」
スイクンという存在を失ったミナキくんは、自分自身の存在をも失ったようだった。
今は僕という存在に依存することで、何とか存在意義を保とうとしていようなものかもしれない。
「マツバ、今日も掃除をしっかりやったぞ。ご飯もマツバの嫌いなものは入ってない。だから、私を嫌いにならないでくれ」
「好きだよ、ミナキくん」
空っぽのミナキくんに、渇いた愛を注ぎ込む。
それはただただ流れ落ちるばかりだけど。
「マツバ、マツバ」
ミナキくんは僕が居なきゃ生きていけない。
「ミナキくん、僕がずっと傍にいるからね」
そんなミナキくんに、僕は依存している。
...............
相互依存を書きたかった
よく分からない
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