ぐれーぷ
定位置(N主♂)
「……何でいつも出待ちしてるんですか?」
旅の途中、――もう何度目になるのか数えるのも嫌になるくらいだが、僕は目の前の男に出くわした。
こっちが露骨に嫌な顔をしているというのに、奴は不敵な笑みを浮かべたままで、全く表情を崩さない。ああ、イライラするなぁ。
「まさか、君に会いたいからってそんなことはしない。なぜなら僕達は出会うべき運命だからね」
「病院ならあちらです」
話してると疲れる。こんなとき、チェレンが居れば……Nには今頃蹴りが飛んできてるだろうけど。
僕にはそんなことはできない。
「君は本当に面白いトモダチだよ」
トモダチ。またそれだ。
「トモダチは喜んで僕についてくるのに……君は違う。全くおかしなトモダチさ」
「っていうか、トモダチなんかになった覚えない……」
ぼそりと呟いた僕の一言は、自分の世界に浸るNには届かなかったようだ。気付けば唇を噛み締めている自分がいた。
こんな奴がトモダチなんて、あり得ない。
ポケモンも僕もトモダチなんて、おかしいよ。
そんな奴とトモダチ以上になりたいなんて、もっとおかしいけど。
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ごめんなさい……発売日前日なのに。妄想が我慢できなかったんだ。
ひたすらNが一方通行なギャグにしようと思ってたのに、どこで何を間違えたかこんなことに。
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