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名前が完全に見えなくなった時






「白蘭様、すぐに捕らえます」


「いや、いいよ。どうせ逃げられないしね。それにあの子は怒ると少し面倒なんだ♪」

「は…はぁ。」










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どれくらい走っただろう。
幸い誰もいなかったために思い切り走ることができた。






『ふう…ここまで来れば…。』




それにしてもこんなに走ったの初めてだなー。かれこれ2時間は走ってる。
でも全然疲れてない…。

『もしや私運動得意なのかも?』と独り言を呟いていると





「見ねえ顔だな。侵入者か」





(また見つかった…でもさっきの白蘭って人よりは弱そう…な)



まあ見つかってもこんなに広い所なんだから仕方がないか。しかし自分は戦えないしうまく逃れる方法はないのか。と考えていると




(うーーん…)







「おい」






『あ…えっとですね…。私、白蘭さんの客として来ました…!』





(……客って何言ってんだ私。ていうかこの人白蘭という人物を知ってるのかな)


いやいや、その前にここどこだよ






「おまえみたいなのが白蘭様に客として来ただぁ?あるわけねえだろーがあ!!」


(……ありえないの?)




男は怒鳴りながら鉄の棒のようなもので殴りかかって来た。



───ブンッ






──────パシッ





(ひゃ…受けとめれた…っ!!怖いっ)





「ふんっやるじゃねえか…!!だが…」


そう言うとその男は片手で小さなボックスにリングの緑の炎を注入した。


───バチバチバチッ

『…!!きゃあああッ!!』






名前は受け止めていた棒を握っていたために、その鉄の棒から電流が走り名前にも当たってしまった。




……トン


後ろに倒れていく名前の背中は急に誰かに支えられる。






「ん…?び…白蘭様!!」






「うーん、どこにいるのかと思って来てみれば、こんなことになってるとはね。まあ予想してたけど♪」






そう言って白蘭は支えている名前の方を見る。どうやら気絶しているらしい。


「びゃ…白蘭様なぜここに?」






「あぁ君、ご苦労様…と言いたい所だけど、…この子に手荒なまねしないでくれるかい?」


急に鋭い目つきになった白蘭に、男は驚く。
「申し訳ありません…!!」



「この娘は…大事なお客さんだからね♪」





「!?は…はい。」


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