コントロール
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白蘭さんはここしばらく用事でいない
白蘭さんが私に修業するための手配をいろいろしてくれているらしい。
それまでに、力くらいつけていたかった。だが────それが間違いだった。
かれこれ2日間ほど部屋にこもりきり
『……っぐ…あ…頭いたい…っ。』
頭を抑えてベッドの上でうずくまっている。もちろん食事もしてない
白蘭がいない間の食事を運んでくれた人達は、私をみて気味が悪いとでも言うように見ては出て行った。
近くにあった鏡を見ると、自分でも吃驚した
自分の瞳が血の色に染まっていたかったからだ。
───ゴトッ
『……あ…!?』
驚いた拍子に鏡を落としてパリンと割れる。自分はどうしてしまったんだろう。
『う…あ…っ痛…』
ずっと頭痛が続いて汗も半端じゃない。
それでも耐えてた時、
────ガチャ
『……!?……』
───ズキンッ
「名前チャン?調子悪いんだって?
遅くなったね、今帰ったところなん……」
途中で白蘭の声が途切れる
それもそのはず…私が白蘭に攻撃を仕掛けたからだ
体が勝手に動いてる。
白蘭は容易く受け止めたが、驚いている
『………』白蘭が無事だったのを心の中でほっとついた瞬間、その思いも虚しく。
────スッ
"今"の名前は片手を前に突き出している。
(こ…これは…っ!)
名前は自分が何をしようとしているのかがかった。
かつてこの基地から逃げて敵に見つかった時に我を忘れて、その敵を灰すら残らない状態に消し去った技だ。
白蘭の顔は笑っていない。が何故か抵抗しずに私が攻撃をしかけるのを待っている。
そんなことできるわけがない
(止まれ…私!やめて…)
お願い…!!
『……うっ…』
血の色に染まった目の名前は唸りだした。
(…ハア…はあ…っ)
そして、いつの間にかいつもの自分に戻った。
(よ…良かった!
もしかして…今の自分を押さえられたから、
力も使えるようになるかもしれない)
少し嬉しくなった名前だが
(……気まずい)
『白蘭…ご…めんなさい』
(さん、つけるの忘れた。
まあそんなのいいや…)
「すごいよ。やればできるじゃない♪
もう一人のあの子を抑えるなんてね。
僕だって面倒なのにさ」
(面倒って…。
そういや、めちゃくちゃ余裕そうだったよね)
「でも、何でこうなったのか…みっちり聞かせてもらうから♪
今日は寝かさないよ。」
(…………)
『変な言い方するなあああ!!!』