某通話アプリを入れたいと言ってみた(会話文のみ)


跡部景吾の場合

「何、だ……と?」
「だから○インインストールしたいんだけど」
「……おい、大丈夫か? 熱でもあるのか?」
「…………」
「……お前、それがどんなアプリか知ってて言ってんのか?」
「タダで通話ができるアプリでしょ」
「近からずも遠からずって所だな」
「それ以外何かあんの?」
「……ちょっと待ってろ、今インストールしてやる」

説明するよりやってみろ派
「プロフィールなんか作る意味あんの? 写真?」
「ああ、それはだな……」
「タイムライン・ホーム設定? 何これ」
「ああ、それは……」
「わッ、何かきた……、って浅倉、いや、東条……、ん?」
「ああ、そ……」
「……まだ何もやってないのにメッセージが届くんだけど」
「ああ……」
「誰これ? 知り合いかも?って言ってるけど知らない相手だけど」
「…………」
「何これ、怖い」

インストール時間約三十分


雲雀恭弥の場合

「今、……なんて言ったの……?」
「ラ○ン入れた……」
「キミって馬鹿なの? 咬み殺されたいの?」
「…………」
「僕があんな群れを助長するアプリ入れる訳ないでしょ。少しは考えてからモノを言いなよ」

これだと余りに短すぎるので、地面に額がめり込むぐらいお願いして入れてもらいました
「……浅倉からメッセージきたよ」
「…………」
「……今度は幸村だよ」
「…………」
「……仁王からは電話だよ」
「…………」
「……知り合いかも?……だって? ねえ、キミ知ってる人?」
「……さあ」
「そう……、……あ、また増えた」
「…………」
「…………」
「……あのさ、」
「ちょっと咬み殺してくる」
「……いってらっしゃい」

知り合いかも?欄に追加された人間を片っ端から咬み殺しに行きました


丸井ブン太の場合

「えッ、マジで!?」
「いや嘘」
「いやいやいや、ホントマジで。どうしたんだよい、急に」
「浅倉が入れろ入れろ煩いから、どういうもんか試しに」
「まあインストールして困る様なもんでもないしな。つか遅すぎるくれえだぞ、オイ」

入れてみました
「ほら、メッセージきたぞ」
「は、また?」
「同じ相手じゃねえから。あ、おい、さっきのメッセージに返信しろよ」
「……面倒臭え……」
「面倒臭えじゃねえよ! 直ぐ返信してやんねえと相手が可哀想だろい」
「……何で?」
「だからお前がメッセージを読んだって事が相手にも伝わってるからだろ。送ったメッセージが相手に読まれると既読って表示されんだよ」
「…………」
「あ、ほら、コイツ知り合いじゃねえの?」
「……誰それ」
「んー、じゃあこっちは?」
「……何で次から次に知らない名前がリストアップされてるわけ?」
「ん、これのことか? 相手のアドレス帳にお前の番号が登録されていると知り合いかも?って出る仕組み」
「いやいや、だから何で知らない相手のアドレス帳に私の番号が登録されてんの」
「それは……――分かんねえ」
「なにそれ怖い」
「またメッセージだぞ。文字だけじゃなくてスタンプも活用しろよ」
「…………」
「そういえばホームとタイムラインまだ設定してねえよな」
「何それ」
「お前が日がな一日を何をして過ごしたか友達に知らせる機能だな」
「…………」
「ようは公開日記みたいなもんだ」
「…………」

面倒臭さ100%の為削除



おまけ

真田弦一郎の場合

「む、なんだ、その、らいんとやらは。線引きか?」
「いや、無料通話アプリだって」
「無料通話だと? 無料で電話ができるのか?」
「そうらしい」
「なんとッ! ならば今までかかっていた電話料金がゼロになるわけだな」
「そうらしい」
「それは素晴らしいあぷりだ」
「だね」
「では早速入れるとしよう」
「うん」
「ところでその、定規とやらはどこにあるのだ?」
「……定規?」
「ああ、もしかしてここか? ……いや、違うな」
「ストアーからダウンロードするみたいだよ」
「店か! どこの店だ? 近いのか?」
「え?」
「ん?」
「…………」
「…………」

夜になっちゃいました


End

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