◎あぶくが弾ける
たまたまクラスが同じになってたまたま家が近いことが判明したからといって、普通はこんないかがわしいことになんかならないはずなのになあ。と、わたしはうまく働かない頭で考えた。しかし、ベッドの隅にあるグラビア雑誌が目に入り、そういうお年頃だから仕方ないことなのかとすぐに考えることを放棄する。
まあ、でも、わたしじゃなくても良かったのか。
ちょっと悲しい。
「おい、余所見してんなよ」
「してないよ、青峰くん」
健全な青少年らしい青峰くんに返事をしたら、なぜかむくれてしまった。一旦胸を揉む手が止まる。ただでさえ悪い目付きがさらに細まり、まるで睨まれているみたい。
あれか、いくら代替品といえども自分のこと以外を考えられたら不快になっちゃう人なのか。それは悪いことをした。しかし子供っぽい青峰くんに微笑ましささえ感じる。
キスの嵐を終えた青峰くんと目が合ったので、そろそろ本番にいくのだろう。
薄く微笑みわたしなりのオーケーサインを出すと、青峰くんは至極真面目な顔をして、とんでもない発言をした。
「――で、セックスってどうやるんだ?」
20120830
mae tsugi
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