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掃除


「リヴァイ!」

頭と顔を白い布で防護したいつものスタイルで部屋の掃除をしていると、近付く足音とともに背後から飛んでくる張りのある声。
振り向けば、同じように口布を装備した彼女が俺の前で立ち止まった。

「本棚の拭き掃除、終わったよ。次はどこをやればいい?」

「あぁ、次はソファーを頼む。」

「ん、了解。」

返事をしたあと、すぐに取りかかるのかと思いきや何故かこいつは澄んだ瞳でじっと俺の顔を見つめてくる。

「どうした?」

「リヴァイ、ゴミ付いてる。」

言いながら手を伸ばしてくるので、取ってくれるのかと身動きせずにいると、その手は急に肩をがしりと掴み。

「っ!」

視界を覆いつくす、彼女。
唇に押し付けられた、柔らかいもの。

2枚の布越しのその感触は、隔てる繊維によってかろうじて相手の唇だと分かるくらいのじれったいものだった。

すぐに唇は離れ、いたずらっぽく目で微笑んだ彼女は「じゃ、ソファーやるね」ときびすを返して離れていく。

俺としたことが不意討ちをくらってしまった。

そして悔しさを感じるより先にお互い口布をしてのキスに猛烈なエロスを感じてしまい、掃除どころではなくなった俺は真っ昼間から彼女をソファーに押し倒すのだった。



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