×
「#年下攻め」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -


12月15日(土)


あいつがいたときの休日は二人で映画を観に行ったり買い物へ行ったりして退屈しなかった。
だが映画は一人で観る気が起きない。
一人だから買い物も必要ない。
すべては彼女がいたからだ。
彼女がいてくれたから、外出も部屋でのんびりすることも楽しめた。
食事も、よく手料理を作ってくれたものだ。

彼女が東京から出てもう半年以上経つ。
それまで半同棲のような生活をしていたが、可笑しなことに、いなくなってからその存在がより強くなった気がする。
ハンジの言う通り、24日にやってきたあいつへ料理を作ってやったら喜ぶだろうか。

机の上のスマホに手を伸ばしかけて、ふと、目を通そうと置いておいたチラシが目に入る。
そこには立派なマンションが描かれていた。


15




back