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ハロウィン


「・・・は?」
「だーかーら、トリックオアトリート!」
「なんすか、そのトリック・・・なんとかって。」
「何って、ハロウィンの魔法の言葉じゃないの?」
「魔法の言葉ってお前、絶対違うだろぃ。」
「えー嘘、じゃあなんて意味なのさ。」
「それはほら、あれだろ。な、ジャッカル!」
「俺かよ!?」
「トリックオアトリート、ハロウィンで仮装した子供達が家々を回り、お菓子をもらう時の言葉だ。ちなみに訳はお菓子をくれないといたずらするぞ、といった感じかな。」
「ほー、さすがじゃの柳。」
「そうそう、翻訳するとそんな感じだよ。」
「お前、絶対分かってなかっただろぃ。」
「良いの!ほら、トリックオアトリート!」

そう言って私はみんなの前に、両手を出した。

「残念ながら、お菓子は今日持っていませんよ。」
「俺もだ。」
「プリッ。」
「そんなー!」

柳生、柳、仁王に断られた・・・。

「わりぃ、俺も無い。」
「俺もッス。」
「俺も全部くっちまったよ。」
「う、うわーん!!」

そして引き続き、ジャッカルと赤也、丸井にも・・・。
赤也と丸井とかいかにも持ってそうだったのに・・・。

「どうしたのみんな。」

と、そこに現れた精市と真田。

「それが、コイツがトックリオアートって言ってたんすけど、みんなお菓子持ってなくて。」
「トリックオアトリートですよ、切原君。」
「なあ真田、お菓子もっとらんか?」
「悪いが、菓子などというものは俺も持ち歩いていない。」

ガーン!!!
な、なんということだ・・・せっかくのハロウィンなのに、お菓子を1個ももらえないなんて・・・。

「なんだ、そんなことか。」
「精市、何か持っているのか?」
「トリックオアトリート、お菓子をくれなきゃいたずらするぞ。」
「うん、そうだよ。よし精市早くお菓子をくれ!」
「つまり、だ。」

にこり、と笑う精市。
何か、すごーく嫌な予感がするんですが・・・。

「お菓子を持っていないんだから、いたずらすれば良いんだろ?」
「え!?」

ま、待て待て、なんだその発想の転換!?

「や、えっと、あくまでいたずらするのは私の方で、その・・・。」
「ふふふ、遠慮はいらないよ。」
「ノーン!!!!」


trick or treat!!




(20081025)

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