sit in the sun | ナノ

13-2


「映、お前が最後だ。」
「お、鬼・・・!」

全力で走って行ったもの、結局私は最後になってしまった。

「ペナルティーは・・・そうだな、後で考えるとしよう。」

にやり、と笑う跡部。
うわ、嫌な予感しかしない。

「とりあえず、外周行くぞ。」

そう言って、みんな外を走りに行ってしまった。
1人残った私は、みんなの分のドリンクとタオルの準備に取りかかった。
今日はさらに青学の分もあるから、早く準備しなきゃ。










「っはー疲れたー!」

30分ほど経った頃、みんながぞろぞろと戻ってきた。
1人ずつドリンクとタオルを渡していく。

「自己紹介がまだだったな。部長の手塚だ。」
「あ、氷帝のマネージャーの平塚映です。」
「副部長の大石です。なにかと迷惑かけると思うけど、よろしくね。」
「こちらこそ、力不足だとは思いますが、なにかあったら遠慮なく言って下さい!」
「ああ、よろしく頼む平塚。」

そう言ってお辞儀をする手塚君。
ものすごくしっかりしていて、とても同い年とは思えない。

「後自己紹介が済んでいないのは・・・。」
「あ、俺まだだったね。河村隆です、よろしくね。」
「海堂薫ッス。よろしくお願いします。」
「よろしくお願いします。」

そう言って、みんなにドリンクとタオルを渡していく。
氷帝のみんなもぞろぞろと帰ってきたので、渡していく。
・・・と、3人分余った。
誰だろう、まだ戻ってきてないの。

「跡部と、ジローと、不二君?」

あたりを見回すと、確かにその3人の姿が無かった。

「あれ、ほんとだ。どうしたんだあいつら。」
「跡部先輩がまだっていうのは、気になりますね。」
「うちも不二が遅れるなんて珍しいな。」
「俺、探しに行きましょうか?」

長太郎がそう言って立ち上がったとき、3人の姿が遠くに見えた。

「あ、帰ってきた!」

良かった、と思ったのもつかの間。

「どうしたのジロー!?」

戻った彼らは、ジローが真ん中にいて、その両端を跡部と不二君が支えてる状態だった。

「どうやら捻ったみてぇだ。」

跡部と不二君がジローをベンチへおろす。私は慌てて救急箱を抱えて、3人へ近寄った。

「ジロー、足見せて!」
「大丈夫だって。」
「大丈夫なわけ無いでしょ?ほら、手当てするから!」

ジローの足下にしゃがみこみ、足首を触ろうと手をのばした。






「触るな!!」






ドンッ






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