sit in the sun | ナノ

01-6


それがいつものてめぇだよ

そんな声が聞こえた気がした。
え、何?って聞き返したけど、もう1回は言ってくれなかった。
仁の意地悪!ケチ!
・・・ま、ほんとはちゃんと聞こえてたんだけどね。

「氷帝だろうがどこだろうが、映が変わらなかったら良いだけの話だろ。」

ふっと、今度は鼻ではなく、柔らかく微笑んだ。
仁の滅多に見れない笑った顔に、私も口元が緩んだ。
いつもこうやって笑ったら、異端児とか問題児とか言われないと思うんだけどな。
あ、でもみんなから好かれてる仁は見たくないな。・・・ていうか気持ち悪い!!

「てめぇ聞いてんのか?」
「あ、うん、そうだね。そうだよね!今更潰れてしまった学校に未練なんか無い!こっちからさらばしてやるわ!」
「立ち直りの早いやつ。」
「うっさいわ。」

・・・でもま、

「仁。」
「あ゛?」
「ありがとう。」

春の風に、煙草の香りが淡く漂った。










「ダメ!ドラゴンボールはおさらば出来ない!!私のバイブル!!!」
「てめぇ・・・空気読めよ!」








すべてはここから
そして突然に、ゆるやかに




(20080527/20100601修正)

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