sit in the sun | ナノ

09-4


「先輩、次はどっちですか?」
「あ、そこの角右です。」

そんなことから日吉君に送ってもらっているんですが、なんと言うか・・・。






気 ま ず い !!






まず、会話が無い!
話してることといったら次の道がこっちで、あそこの角を左で、とか。
ものすごーく気まずいのだよ!
あれか、これは私から話を振って盛り上げなくてはかね!?
良し!

「日吉君って2年生でレギュラーだよね、すごいね!」
「そうですかね。」




チーン。




しゅーうりょーう!!
はい、会話終了しました!
せっかく話振ったのにバッサリ切り捨てられました!
ちっくしょい!

「どうしてそう思うんですか?」

会話終了したと思ったら、日吉君から話しかけてくれたよ!
おおおお!
ここはがんばって話を繋げなくては!

「だって2年生で、緩急をつけたテニスやるなんてそうそういないよ?だけど、自分からガンガン攻めてくってことは、日吉君はアグレッシブベースライナーかな?」

そう答えたら、日吉君の動きが止まった。
あれ、なんか違うこと言っちゃったかな・・・?
ど、どうしよう!
また会話が終了してしまう!

「あのぉ・・・どうしたの、日吉君?」
「いえ、何でもありません。」
「・・・私、何か間違ってた?」
「違ってないです、合ってます。ただ、どうしてそんなに分かったのかなと。」
「え、だって今日見てたら分かるよ。」

そう答えると、日吉君はすごく驚いた顔をした。
え、私、なにかおかしなこと言ったかな・・・。
そしてそんな話をしていたら、いつの間にか私の家に着いた。

「あ、日吉君ちょっと待ってて。」

そう言って日吉君を玄関の外で待ってもらい、私は家の中に入っていった。






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