sit in the sun | ナノ

01-3


「うるせえ!」

すぐ隣に仁が居た事を忘れ思わず大声で叫ぶと、突然わめくなと言って頭をひっぱたかれた。
ちょっと、痛いじゃないか!仮にも女の子なんだぞ!って、仮じゃなくて本当に女の子だ!

「なんだ、このふざけたプリントは!?潰れちゃったから、転校してね☆転校先の手配とかは全部してあるよ!だと!!!?」

たまらず持っていたプリントや冊子を投げ飛ばした。
ありえない!なんだこれは!!?
転入してね☆ってなんだよ!なんで☆使ってんだよ!
あれか、今また☆使うのがはやってんのか!?
☆使えばなんでも可愛く許してもらえるとでも思ってるのか!?否、よけいにはらわた煮えくり返るわ!!

「映、氷帝に転入すんのか。」

いつのまにか私のまき散らしたプリントやら何やらを拾った仁がそう呟く。仁がプリント拾ってるよ、あははうけるー。
て、そんなこと暢気に考えてる場合じゃなくて。

「氷帝!?なんで氷帝!?」

氷帝って、あれでしょ?氷帝の氷に、氷帝の帝って書いて氷帝でしょ?
なんであんな金持ち学校なんだ!?うちはごくごく普通の家庭だぞ?家はいちを一軒家だけど、まだまだローンが残ってるんだぞ!

「巻き上げる金はないぞ!」
「んでそうなるんだよ。」

そう言ってまた仁が頭をひっぱたいた。痛い!
だから、女の子だって言ってるじゃん!もっと優しく接しろよ!
殴るぞ!!






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