sit in the sun | ナノ
07-4
「ねえ、そろそろ降ろしてよ。」
「映、黙れ。」
「降ろせって言ってんの。」
「うるせぇぞ。それに人にものを頼む態度ってのがあんだろ?」
そう言ってフンッと鼻で笑う俺様何様跡部様。
こんのやろ・・・!
「私を解放してください。お願いします跡部様。」
「ダメだ。」
「畜生!秒殺かよ!」
ちょっとは悩めよ!
人が折角丁寧にお願いしたのに何だよそれ!腹立つー!!
ううーこの樺地君とやらも全然離してくれないし・・・。
「なぁ跡部、映連れてってどないするん?」
侑士が私の方をチラリと見ながら跡部に尋ねる。
ていうか、全然助けようとはしてくれないんだね。してくれないんだね!
「ああ、それはお楽しみだ。」
「おおお楽しみだと!?」
お楽しみ!?
なんだその怪しい感じ!?なんかエロイぞ!
も、もしかして、あんなことやこんなことされちゃうのか・・・?
あんなことやこんなことされちゃうのか!?
ぎゃー!!!
そんな事態は断固阻止せねば!
「お前たちの餌食になんかなるものかー!」
「あ、おい!」
担がれていた樺地君の腕をスルリと抜けだし、そのまま地面へ飛び降りた。
やれば出来るじゃないか私!最初からこうしてれば良かった!
「それではさらばだー!あーっはっはっ!」
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