sit in the sun | ナノ

07-2


「そういえば聞きたいことがあるんだけどさ。この学校って、生徒の名前みんな覚えてなきゃダメとか、そういう校則あるの?」

そう聞くと、2人とも意味が分からない、というような顔をした。

「なにそれ?聞いたことないけど・・・。」
「どっから聞いて来たん?そんな校則。」
「あ、別に聞いたわけじゃなくて。」

ますますわけの分からない2人の頭には、ハテナマークが浮かんで見えた。

「いやさ、今日あった3人が、さも名前知ってるのは当たり前だ!みたいな感じだったからさ。」

そういうと、何か思い当たる節があったのか、なっちと侑士はお互いに顔を見合わせた。
そして、2人して同時に私の方を向いた。

「その3人の名前は?」
「あ、それがもう忘れちゃった。」
「なんやねんそれ。映の記憶力、ニワトリ並みの早さやな。」
「失敬な!ね、なっち!」
「その3人の特徴って、何かあった?」
「特徴?(なっち思いっきり無視!?)」
「せや。外見でも、雰囲気でも何でもええよ。(思いっきり無視やな)」

特徴かー。
・・・あ、それならなんとか思い出せそう!

「えっと、まず1人目が俺様。顔は綺麗だったけど、かなりムカついたので殴りました。」
「殴ったん!?」
「で、2人目が長髪。男なのにさらっさらな長髪でうわーとか思ったけど、良い奴でした。」
「さらっさらな長髪ね・・・。」
「3人目は、おかっぱ。かなりぴょんぴょん飛んでて、被害を受けました。でもプリンパンくれたんで良い奴です。」
「「あーその3人か。」」


どうやらこの説明で3人とも通じたらしい。
なっちはあーあって顔で私を見て、侑士は苦笑いしてた。
・・・なにかマズかったのかな?

「その3人は特殊っていうかなんていうか・・・。まあ、全校生徒に名前知られてるって勘違いしてる奴らだから。実際、ほとんどが知ってるんだけどね。」
「えっそうなの!?何、彼らは有名人かなにかで?」
「まあ、間違いでもないわな。」
「そのうち映も知るようになるわよ。イヤでも。」
「えーなにそれ!そのうち知るなら気になるから今教えてよー!」
「まぁ、せやな。あんな、3人とも・・・」






キャーー!!!!





侑士の言葉は、突然鳴り響いた叫び声(とうか悲鳴?)によって掻き消された。
何事か!?と思い、声の聞こえて来た方向である教室の扉を見ると・・・
そこには、1人の男が立っていた。






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