sit in the sun | ナノ

06-4


「それにしても、あの岳人を2回も蹴ろうとするなんて良い度胸してんのなお前。」

その場に残された私に、長髪の彼が話しかけて来た。
これは、褒められてるのか?

「それはどうも。そして私はお前じゃなくて平塚映。」
「あ、ああ悪いな。」






・・・。






「いや、そっちの名前は?」
「は?」
「だから、君の名前。」
「・・・知らねぇのか?」
「今日初めて会った人の名前、知ってる訳無いじゃん。」

なんだ、この学校は?
さっきのなんとかべー君と言い、なんでそんなに自分の名前が知られてるものだと思ってるんだ?エスパーか!


「確かにそうだよな。」

初めて会った人の名前、分かるわけないよな、エスパーじゃねぇもんな。
と、目の前の彼は呟いた。おお、私と同じ思考回路だよ!

「俺は宍戸亮。よろしくな平塚。」

そう言うと宍戸君は爽やかに笑った。
周りの女の子からきゃーっという声が聞こえた。ここでもか!君もアイドルか!
その後もぽつりぽつりと宍戸君と他愛も無い話をしていると、おかっぱが走って帰って来た。
む、走りながらもどこかぴょんぴょんしてるような・・・まあいいや。

「ほら!」

ぴょんぴょんな彼はそういうと、目の前になにか差し出した。






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