sit in the sun | ナノ
06-3
「!?ど、どうしたんだ?」
「わ、私のクリームパンがー!!!」
視線の先には、飛んで来たおかっぱに潰され、無惨な姿になったクリームパン。
「ク、クリームが飛び出してる・・・てかもう袋の中ぐっちゃぐちゃで原形とどめてないし・・・。」
「イッテー!まじでイテー!!」
「成敗!」
「って、うわ!」
床に這っていたおかっぱにもう一回蹴りをいれようとしたら、避けられた。ふんぬー!
「私のクリームパン、返せ!」
「な、お前が避けなかったのがいけないんだろ!」
「いや、飛んでたお前が悪ぃよ。」
「裏切るのかよ宍戸!!」
「ああうークリームパン・・・。」
「「!!?」」
べっしゃり潰れたクリームパンの袋をつまみ上げてみる。ぐすん・・・。
「おおおおお前泣くほどのことかよ!?」
「岳人、お前が悪いんだからな!」
「えええ!!?」
私があまりのショックで泣きそうな様子を見た彼らは、ものすごく慌てていた。
そしておかっぱの彼は、あーもう、そこ動くなよ!と言ってどこかへ走っていった。
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