sit in the sun | ナノ

04-4


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「ねえねえ、君はだれ〜?」

誰もいないと思ってリラックスしてたら、いきなり後ろから話しかけられた。

「うひゃっ!!!」

びびびびびっくりした!
ガバっと後ろを振り向くと、そこには金色の髪の毛をふわふわと揺らした男の子が立っていた。

「あ、驚かせちゃった?ごめんね〜。」
「あ、ううん。」

にこにこと笑いながら男の子は、後ろから私の横へと移動して、そしてベンチに座った。

「なんかすごい気持ち良さそうに歌ってたC〜!」

隣に座ったと思ったら、男の子はいきなり大声で話しだした。
って、えっ!?
もしかしてずっと聞かれてたってこと!?
うわ、うわ、恥ずかしい!

「俺さ、良くここに昼寝しに来てるんだ!でも、君初めて見た!良く来てたの?」
「あ、私今日初めてここ見つけたんだ。」
「やっぱりそうだったんだ〜。」

そう言ってにこにこと笑う彼。
・・・あ、もしかして彼もここにお昼寝しに来たのかな?

「ごめん、君の場所、取っちゃったかな?」
「うん、ちょうどお昼寝しに来たんだ〜。でも、先客がいたんじゃしょうがないC〜。」

いや、ぜんぜん納得してないでしょ。
だって、シュンッって効果音が聞こえてきそうなくらい落ち込んでるもん。
あー悪いことしちゃったかな・・・。
どどどどどうしよう!
落ち込んでるよ!
でもなんかふわふわしてて可愛いよ!

「・・・君も一緒にお昼寝する?」

どうしようと悩んだ結果、私は彼にそう提案してみた。
すると、瞬く間に彼の顔は明るくなった。
こう、パアッって周りに花が咲いたように見えてきたよ。

「ん〜じゃあね、膝枕して!」






はい?






すると彼は私の返事を聞くより先に、私の膝に頭をのせ、ごろーんとベンチに寝っ転がった。

「ん〜気持ちE〜。」

確かに一緒にお昼寝する?
とは言ったよ。
言ったけど膝枕て!

「ちょっと、君・・・!」

いきなり何するんだ!
と怒鳴ろうとも思ったけど、彼は幸せそうに笑っていた。
そりゃもう、万遍の笑みで。
・・・なんかここまでのんびりされちゃ、怒る気もなくなるよ。

「ねえねえ、君、名前は?」
「平塚映だよ。」
「映ね!俺は芥川慈朗!ジローっ呼んでね〜。」
「あくた「ジローだC〜!」・・・ジロー。」

名前で呼ばれたことに満足したのか、ジローはえへへ、と笑ったと思ったらそのまま寝た。ちょっ!

「あーもう。」

私の膝の上に頭をのせ、規則正しく呼吸をするジロー。
もう抵抗する気も無くなった私は、太陽と同じ色をした髪の毛を触ってみる。
うわ、ふわっふわ!
すごく気持ち良い手触りに、私もまたうつらうつらと、まぶたが重くなるのを感じた。






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