sit in the sun | ナノ
04-3
―――――――――――――――
だって、今日はこんなに天気が良いんだよ?
それなのに、我慢してなきゃなんて。絶対嫌!
「おい!どこ行きやがった!出て来やがれ!!」
遠くから跡部の怒ってる声が聞こえたけど、無視無視!
ぜーったい捕まってあげないんだから!
それに見つかったら、またテニスの試合やれーって、連れ戻されちゃうんだC〜。
でも、新入生相手だからつまんないんだもん。全然打ち合いにならないC〜。
少しくらい上手い子いないのかな?
とか期待したけど、ぜーんぜん!
俺もいっぱい試合したいよ?
でもレギュラーは誰もかまってくれないC〜。つまーんなーい!
こんな時は、やっぱりいつものベンチに行って昼寝に限るC〜!にしし。
テニスコートの裏にある、俺の隠れ処!
ちょっと茂みに隠れてるから、知ってる人がいないの!跡部にもまだ見つかってないんだ。
〜♪〜♪♪
うきうきしながらお昼寝場所に向かってたら、なんか鼻歌?が聞こえてきた。
えー先客かな?なんかショックだC〜。
誰だろ・・・今までここに人が居た事無かったのに。・・・うーん、見たことない女の子だなぁ。
後ろからそっと近づいてみる。
けど俺には全然気がついてないみたい。
〜♪♪〜♪〜♪
俺の昼寝場所取られた!
なんて最初は思ってたけど、前にいる女の子は、ほんとに幸せそうに歌っていて。
この子も俺と同じで、昼寝が好きなのかな〜?
「ねえねえ、君はだれ〜?」
俺はベンチの後ろから女の子に話かけた。
- 20 -
[*前] | [次#] | [戻る]