sit in the sun | ナノ

29-2


と、いうわけでやってきたよ青学!
初、青学!

「で、職員室はどこだ?」

ひとり廊下に立ちすくむ私。
なんかこの状況前にもあった気が・・・。

「ちゃんと場所聞いたのに・・・。」

職員室はこの廊下を真っ直ぐ行って、右にある階段上がって左手だよって受付で教えられた通りに歩いてきたのに・・・。
どうして3年生の教室に行き着いたんだ私!?
ちゃんと教えられた通り、廊下を真っ直ぐ歩いて、右手の階段を上がって上がって、左に進んで・・・ん?

「はぁ・・・。」

まあもう過ぎてしまったことは仕方がない。
とりあえず、これからどうしよう。
認めたくはないが、私は今完全に迷子だ!どうだ!
って、威張ってる場合じゃ無いっての!

「平塚さん?」
「へっ?」

ひとり悶々と考えていたら、突然後ろから名前を呼ばれた。

「あぁ、やっぱり。」
「い、乾君!」

後ろを振り向くとそこには乾君がぬーんと立っていた。
うむ、相変わらず眼鏡反射してますな!そして背が高いですな!
っと、そうじゃなくて。

「あのさ、早速で悪いんだけど・・・」
「榊監督に頼まれて青学まで書類を届けに来たのは良いが、職員室の行き方が分からず迷子になったので職員室まで連れていって欲しい、と言ったところかな?」
「お、おぉ・・・!」

ぱっと見ただけで、なぜそんなに詳しく分かるんだ!?
さすがデータマン!ちょっと気持ち悪い!

「失礼なことを考えている確率、100%。」
「おぉ!っじゃなくて。そう言うわけでお願い!職員室まで連れていって!」
「別に構わないが。」
「ありがとう!」

いやぁ良かった良かった!と安心していたら、そのかわり、と言って乾君の眼鏡がキラリと光った。
な、なんかイヤな予感がするんだけど・・・。

「俺からもひとつ、頼みごと良いかな?」






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