sit in the sun | ナノ

23-6


「えーと、では改めまして。氷帝のマネージャーの平塚映です。」
「部長の南だ。」
「南とダブルス組んでる東方だ。」
「ふたり合わせて、地味'Sです!」
「ほうほう、地味'Sね。」
「・・・太一、それ結構傷つくから止めてくれ。」

そう言って項垂れる地味'Sもとい、南君と東方君。うむ、項垂れ方まで息がピッタリだな!

「俺は新渡米。よろしく。」
「・・・ねえ、そのは「葉っぱは触らせないから。」
「チッ・・・。」


「「「(今舌打ちしたぞ・・・)」」」


「新渡米さんとダブルス組んでる、喜多です。」
「・・・ねえ、そのほ「ほっぺたは触らせませんよ。」
「チッ・・・。」


「「「(また舌打ちしたぞ・・・。)」」」


「2年の室町です。俺はシングルです。」
「・・・ね「あ、サングラスは外しませんよ。」
「まだ何も言ってないじゃん!」

なんで3人して言葉被せてくるかなー!
もしかしたら、その鼻筋良いですね!かもしれないし、その頬骨良いですね!かもしれないでしょ!
しかも室町君に至っては、「ね」しか言ってないし!
「ね」だけで何で「ねえ、そのサングラス外して」って言おうとしてたって、どうして分かるんだよ!

「お前、顔に出てんだよ。」

呆れた顔でそう仁が呟くと、うんうんと山吹のみんなが頷いた。
・・・あらやだ、そうだったの?

「・・・ん?」

あらかた自己紹介が終わると、ちょいちょいっと地味'S・・・じゃなくて、南君と東方君に手招きされた。
・・・何かな?

「映さんって、亜久津の幼なじみなんだよね?(こそっ)」
「うん、そうだよ。」
「その、なんていうか・・・。(こそっ)」
「あ、仁の弱点が知りたいの?」
「「っしー!!」」
「ご、ごめん・・・。」


ちらっと仁と檀君の居る方を見る。
・・・良かった、ふたりで話しててこっちに気付いてないや。

「えっとね、仁の弱点はね・・・」
「「弱点は・・・」」




「モ「先輩ー!そろそろ次の試合会場に移動するです!!」




「「「・・・。」」」

・・・なんですか、今日は。
私、台詞をちゃんと言わせてもらえない日なんですかね。
良いよ、別に。良いんですよ・・・。

「まあ、そんなに落ち込むなよ。」
「そうだよ、お互い勝ち残ればまた会場で会うだろ?」
「その時にまた教えてくれよ。その・・・亜久津の弱点とか、扱い方とか(こそっ)」

な、なんて良い奴らなんだ地味'S!

「うん、じゃあまた会った時に沢山教えるよ!仁の弱点とか恥ずかしい過去とか!!」
「ばっ!」

ん?何でそんなに慌ててるの地味'S?
え、後ろ?

「俺の弱点や恥ずかしい過去が何だって?あ゛っ!?」
「え、えーと・・・。」
「良い度胸じゃねぇか、映よぉ。」
「・・・てへ☆」
「一回死んでみるか?」
「生き返してもらえるなら。あ、やっぱ今の無しにし「こっち来いや!!!」
「ギャーーー!!!!」




だから、なんでみんなして言葉被せてくるんだよー!!!










ちゃんと聞いてよ
忘れてるかもしれないけど、私一応主人公だよ!





(20090122/20100601修正)

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