sit in the sun | ナノ

22-4


ゲームは、あっという間に終わった。
しかも6-0と、圧倒的な結果で。

「おー、さすがじゃん宍戸!」
「正レギュラーなんだから、当たり前の結果でしょ。」
「ほんま日吉は素直やないなぁ。」
「お疲れさまです、宍戸先輩!」
「宍戸お疲れ。はい、ドリンク。」
「あぁ、サンキュー。」

いつ見ても思うけど、やっぱり正レギュラーなだけあって動きが違うな。
相手に1ゲームも落とさなかったし。
さすが!

「なんだ宍戸、20分切れねぇなんて口ほどにもねぇな。」
「フンッ、うるせぇよ跡部。」
「そうだ、うるさいぞ跡部!うざいぞ跡部!」
「てめぇどさくさにまぎれて何言ってんだよ!」
「おまえの親衛隊のせいで私は頭痛いんだよ!」
「俺様のせいじゃねぇ!」
「いや、お前のせいだ。ねっ!」
「うん、跡部のせいだ。」
「せやな、跡部のせいやな。」
「向日、忍足、てめぇら・・・。」
「へっへーい!3対1で跡部のせいの勝っちー!」
「うるせー!」

ははは、と明るい笑い声が響き渡る。
あぁ、やっぱりこの雰囲気だ。
すごく、居心地が良い。

「次、シングルス1の選手は速やかにコートに入って。」
「ほーら、呼ばれてるよー。」
「ーーーくそっ!樺地、ラケットだ!」
「ウス。」

荒っぽく樺地からラケットを受け取ると、ドカドカとコートに入る跡部。

「あっはは!跡部かなり怒ってるぜ!」
「あんなことで怒るなんて、激ダサだな。」
「ありゃ対戦相手、災難やなぁ。」
「そうですね、跡部先輩の威圧感に圧されちゃってますね。」
「それにしても先輩、部長を怒らせるの上手になりましたね。」
「若、それは褒めてるの?けなしてるの?」
「さぁ、どっちでしょうかね。」
「こんのぉ・・・。」






「へ〜あの冷静な跡部君があんな取り乱すなんてね〜。」






- 124 -

[*前] | [次#] | [戻る]
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -