sit in the sun | ナノ

22-2


いよいよ始まった都大会初日。

「いやーなんかこう、わくわくしますね向日さん!・・・って、いないんだっけ。」

そう、氷帝学園は準レギュラーで挑むのが恒例らしくて、今会場にいる正レギュラーは宍戸と樺地と跡部だけ。


・・・なんか変な感じ。


この1ヶ月以上、みんなでいるのが当たり前だったからな。
一緒に馬鹿騒ぎ出来る岳人やジロー。
それに突っ込んでくれる侑士。
わんこみたいな長太郎と、生意気な若。
・・・。
ま、静かで良いんだけどさ!
すごい平和ーって感じだし!

「平塚、どうかしたか?」
「え?」

気がついたら、宍戸が私の横に立っていた。
何か心配そうに私の顔を覗き込んでいた。

「ううん、何でも無いよ。」
「そうか?なんかいつもと違ったからよ。」
「・・・そう、かな?」
「なんか元気ないっつうか、お前らしくないっつうか。ま、気のせいなら良いんだけどよ。」

そう言って、くしゃりと頭を撫でられた。


やば、今ちょっときゅんときた。


宍戸って、こういうの素でやるんだよね。
・・・ナチュラルたらし?あれ、これ褒め言葉だっけ?

「あ、ありが「ま、静かで良いけどよ。」


パキーン


「すみませんねぇ、普段やかましくて!」






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