sit in the sun | ナノ
19-2
「で、何の用?」
「あぁ、映明日放課後空いてるか?」
「明日?まあ合宿明けで部活休みだけど。」
「じゃあ決まりだな。」
それだけ言うと、なら良いと部屋を出ていこうとする仁。
・・・は?
「いや、何が決まりなの!?」
「あ゛?んなの決まってんだろ。」
「残念ながら全く分かりません。」
・・・なんか約束してた気もないし。
「・・・モンブラン。」
「え?」
「モンブランの店、連れてくっつっただろ!」
モンブラン?
「あーはいはい!」
あれか、テニスがしたくて仁を誘い出す口実に使ったやつか!
そう言えばそう言う事もあった!懐かしいねー。
「テメェあれから一向に連れてく気配無かったじゃねぇかよ!」
「すっかり忘れてた。」
「どんだけ待ったと思ってんだ!ゴールデンウイークも合宿だかなんだかで消えやがって!」
「ちょ、そこまで怒るか!?たかがモンブラン・・・」
「あ゛!!?」
ギャー!!!!
「分かったから!奢るから!」
そう言うと、なら良いと言って仁は一気に大人しくなった。
あー危なかった。
「じゃあ明日な。」
「分かった、分かったから睨むな。じゃあどこで待ち合わせする?」
「あー考えるのめんどくせぇ。俺がお前んとこに行くから待ってろ。」
「仁が氷帝に来るの・・・?」
「何か文句でもあんのかよ。」
「いや、無いけど。じゃあ終わったらメールするから、裏門でおとなしく待っててね。」
「あぁ。」
そう言って今度は本当に部屋から出ていった。
明日、仁が氷帝に来るのかー。
・・・果たして、ちゃんとおとなしく待ってくれるだろうか。
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